子育て

五月人形や鯉のぼりって何歳まで飾るの?

五月人形や鯉のぼりって何歳まで飾るの?

※当ページのリンクには広告が含まれています。

春の訪れとともに、少しずつ暖かな風が心地よく感じられる季節になりますね。
男の子がいらっしゃるご家庭では、毎年この時期になると、押し入れから五月人形や鯉のぼりを出してきて、お子さんの健やかな成長を願ってお祝いの準備をされることと思います。
小さな頃は、空を泳ぐ大きな鯉のぼりを指差して目を輝かせたり、立派な兜の前に座って誇らしげな顔をしていたお子さんも、少しずつ成長して背丈も伸びてきますよね。

そんなお子さんの頼もしい成長を嬉しく思う反面、「これっていつまで飾るものなんだろう?」と疑問に感じる瞬間があるのではないでしょうか。
毎年飾るのが恒例になっていたけれど、中学生や高校生になっても同じように飾り続けるべきなのか、それともどこかのタイミングで卒業するべきなのか、気になりますよね。

お節句の飾りは日本の伝統的な文化であり、大切なお子さんのためのものですから、間違ったことをしてはいけないと迷ってしまうご家庭も多いようです。
でも、どうぞ安心してくださいね。
この記事では、そんなお悩みを抱えるお父さんやお母さんのために、五月人形や鯉のぼりが持つ本来の意味や、一般的な卒業のタイミングについて優しく紐解いていきます。
最後までお読みいただければ、きっとご家族にとって一番しっくりくる答えが見つかり、これからの季節をより晴れやかな気持ちで迎えられるようになるはずですよ。

五月人形と鯉のぼりを飾る年齢に明確な決まりはありません

結論からお伝えしますと、五月人形や鯉のぼりを飾る年齢に、いつまでという明確な決まりはないとされています。

これを聞いて、少しホッとされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
法律や絶対的なルールで「何歳になったら片付けなければならない」と決められているわけではないので、基本的にはご家庭ごとの判断に委ねられているんですね。

とはいえ、まったくの自由と言われると、かえって悩んでしまうのが親心というものです。
一般的に目安とされている年齢を調べてみると、多くのご家庭では成人(18〜20歳)まで、あるいは小学生くらいまでを一つの区切りとすることが多いようです。
ただ、これはあくまで「多くの方がそうしている」という目安であって、それが唯一の正解というわけではありません。

実は、五月人形(兜や鎧飾りなどの内飾り)と鯉のぼり(外飾り)では、それぞれ込められた意味合いや役割が少し異なっているんですね。
そのため、五月人形はずっと大人になるまで飾り続けるけれど、鯉のぼりは小学生くらいで早めに卒業する、というように、飾りごとに終えるタイミングを分けるご家庭もたくさんあります。
大切なのは、お子さんの健やかな成長を願うご家族の気持ちです。
ですから、「もう〇歳になったからやめなくちゃ」と焦る必要はまったくありません。
お子さんの成長のペースや、ご家庭のライフスタイルに合わせて、ご家族みんなで一番心地よいタイミングを見つけていけば大丈夫なんですよ。

飾る年齢に明確なルールがないのは、それぞれの意味合いが違うからです

では、なぜ五月人形や鯉のぼりを飾る年齢に明確なルールがないのでしょうか。
その理由は、それぞれの飾りが持つ深い意味と、時代の変化に関係していると言われています。
ここでは、飾りに込められた昔からの願いや、年齢の目安が曖昧になっている背景について、少し詳しく見ていきましょう。

五月人形は「身代わりのお守り」という大切な意味を持っています

お家の中に飾る兜や鎧飾り、大将飾りなどの五月人形には、お子さんを守ってくれる大切な役割があるのをご存知でしょうか。

病気やケガから守ってくれる心強い存在として

五月人形は、武将が戦いの場に赴く際に身を守るための防具である鎧や兜をモチーフにしています。
これは決して戦いを推奨しているわけではなく、「お子さんの身を交通事故や病気、さまざまな災厄から守ってくれますように」という、身代わりのお守りとしての願いが込められているからなんですね。
昔は医療が今ほど発達しておらず、小さな子どもが無事に大人になることは、とても大変なことでした。
だからこそ、ご両親や祖父母の「どうか無事に育ってほしい」という切実な祈りが、強くてたくましい兜や鎧に託されていたのかもしれませんね。

一生のお守りだからこそ、ずっと飾っても良いとされています

お守りであるという考え方に基づけば、五月人形は年齢に関係なく、お子さんの一生を見守ってくれる存在と言えます。
神社やお寺でいただいたお守りを、「もう何歳だからいらない」と手放すことはあまりありませんよね。
それと同じように、五月人形も年齢制限なくいつまでも飾り続けて良いという考え方が一般的なんです。
実際、お子さんが立派な大人に成長された後も、ご両親が毎年大切に飾り続けているというご家庭も少なくありません。
それは、「いくつになっても我が子の無事を願う」という、温かい親心の表れなのかもしれませんね。

鯉のぼりは「立身出世」を願うための目印なんです

一方で、お家の外に飾る鯉のぼりには、五月人形とはまた少し違った意味合いが込められています。

神様に「ここに男の子がいますよ」と伝える役割

鯉のぼりは、中国の「登竜門」という伝説に由来していると言われています。
流れの激しい滝を登りきった鯉が、やがて立派な龍になって天に昇っていくというお話ですね。
この伝説から、鯉のぼりには「どんな環境にあっても力強く生き抜き、立派に出世してほしい」という立身出世の願いが込められています。
また、空高く泳ぐ鯉のぼりには、天の神様に向けて「我が家にはこんなに元気な男の子がいますよ。どうか守ってあげてください」と知らせるための目印としての役割もあるとされています。
風にそよぐ鯉のぼりを見上げると、なんだか空とつながっているような、清々しい気持ちになりますよね。

成長とともに外飾りは卒業していくことが多いようです

鯉のぼりは、神様に小さな男の子の存在を知らせるという役割があるため、お子さんが一人前に成長していくにつれて、少しずつその役割を終えていくと考えられています。
そのため、年齢に決まりはないものの、10歳前後(小学生のうち)を目安に鯉のぼりを飾るのをやめるご家庭が多いようです。
中学生になると、お子さん自身が「もう子ども扱いしないで」と感じるお年頃になりますし、部活や勉強で忙しくなってくる時期でもありますよね。
外に向けて大々的にお祝いをアピールするという意味でも、小学生くらいが一つの自然な区切りとなることが多いのかもしれません。

時代や環境の変化も大きく影響しているかもしれませんね

お節句の飾り方にルールがない理由として、時代の移り変わりや、現代のライフスタイルの変化も関係しています。

昔の「元服」という大人の仲間入りの儀式

昔の日本では、男の子が大人になるための儀式として「元服(げんぷく)」というものがありました。
時代によっても異なりますが、だいたい11歳から16歳くらいの間に行われることが多かったとされています。
この元服を迎えることで、一人前の大人として社会に認められていたんですね。
そのため、昔はこの元服の年齢を一つの区切りとして、お節句の飾りを卒業するという風習もあったようです。
現代の感覚で言うと、小学校高学年から中学生くらいにあたりますから、今でもこのくらいの年齢を区切りとする方が多いのは、昔の風習の名残とも言えるかもしれませんね。

現代の住宅事情やライフスタイルの変化

現代では、私たちの住環境も昔とは大きく変わってきましたよね。
マンションやアパートにお住まいのご家庭も増え、大きな鯉のぼりを庭に立てたり、ベランダに飾ったりすることが物理的に難しくなっているケースもあります。
また、近隣への配慮から、外に飾るものを早めに片付けたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
共働きのご家庭が増え、大きな段ボールから出し入れする時間や労力が負担に感じることもあるかもしれません。
こうした現代ならではの事情もあり、「いつまで飾らなければならない」という堅苦しいルールよりも、それぞれのご家庭の無理のない範囲でお祝いをするという形に変化してきているんですね。

ご家庭ごとに違う、飾る時期を終えるタイミングの具体例をご紹介します

ここまで、五月人形や鯉のぼりの意味合いについてお話ししてきましたが、実際に他のご家庭ではどのようなタイミングで卒業されているのでしょうか。
ここからは、飾る時期を終えるタイミングの具体的な例をいくつかご紹介していきます。
ご自身のライフスタイルやお子さんの様子と照らし合わせながら、一緒に想像してみてくださいね。

具体例1:小学校卒業や七五三などの「成長の節目」で区切るケース

もっとも多く見られるのが、お子さんの成長のわかりやすい「節目」のタイミングで飾りを卒業するというケースです。

ランドセルを置く頃が、一つの目安になるかもしれませんね

お子さんが小学校に入学してから卒業するまでの6年間は、本当にあっという間ですよね。
小さな背中に大きなランドセルを背負っていた子が、6年生になる頃にはすっかりお兄さんの顔つきになっています。
この「小学校卒業」というタイミングを、一つの大きな区切りとして考えるご家庭はとても多いようです。
中学生になると、制服を着るようになり、ぐっと大人びてきます。
「もうランドセルも卒業したし、お節句の飾りもここでおしまいにしようか」と、家族みんなで納得しやすいタイミングと言えるかもしれません。

鯉のぼりは10歳前後で卒業するご家庭が多いようです

特に鯉のぼりについては、このタイミングで飾るのをやめるケースが目立ちます。
先ほどもお伝えしたように、鯉のぼりは10歳前後まで飾るというお家が多いとされています。
小学校の半ば、あるいは卒業と同時に、外に飾る大きな鯉のぼりはお役目を終え、お家の中に飾る五月人形だけを残すというスタイルですね。
これなら、お子さんの成長を実感しながら、少しずつお祝いの規模を大人向けにシフトしていくことができます。

具体例2:成人や社会人になるまで、じっくりと見守ってもらうケース

次にご紹介するのは、お子さんが立派な大人になるまで、じっくりと飾り続けるケースです。

18歳や20歳という、本当の意味での大人の階段

現代の法律では18歳が成人年齢とされていますし、20歳の成人式というのも、親御さんにとっては感慨深い大きな節目ですよね。
また、高校や大学を卒業して社会人になるタイミングも、お子さんが自立していく大切な瞬間です。
「ここまで無事に大きくなってくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めて、成人や社会人になるタイミングを最後のお祝いとするご家庭もたくさんあります。
この年齢まで来ると、お子さん自身もお節句の意味をしっかりと理解できるようになっていますから、一緒に飾り付けをしながら昔の思い出話に花を咲かせるのも素敵な時間ですよね。

巣立ちの日に、感謝を込めて最後のお飾りを

進学や就職を機に、お子さんが実家を離れて一人暮らしを始めることもあります。
親元を離れるというその巣立ちのタイミングで、五月人形をお役御免とするのも自然な流れかもしれません。
「これからは自分自身の力で人生を切り開いていってね」というエールとともに、最後のお節句を家族でお祝いする。
少し寂しさもあるかもしれませんが、とても愛情深い卒業の形ではないでしょうか。

具体例3:お子さんが大人になっても、ずっと飾り続けるケース

一方で、特定の年齢で区切ることなく、ずっと五月人形を飾り続けるという選択肢もあります。

親御さんにとっての大切な思い出として

五月人形は「一生のお守り」とされているため、お子さんが独立して家を出た後も、ご両親がご実家で毎年飾っているというご家庭も多いんです。
お子さんがいないのに飾るの?と不思議に思うかもしれませんが、五月人形にはご両親の子育ての思い出がいっぱい詰まっていますよね。
「あの子も今年の春で〇歳になるな」「遠くの街で元気に働いているかな」と、離れて暮らすお子さんに思いを馳せながら、季節の行事として飾りを楽しむ。
お正月に実家に帰省した時のような、ほっとする風景の一つとして、いつまでもそこにあってくれるのは、お子さんにとっても嬉しいことかもしれません。

親子代々、世代を超えて受け継がれていくこともありますね

また、立派な鎧飾りや兜飾りであれば、ご自身のお子さんから、さらにそのお子さん(お孫さん)へと、代々受け継がれていくこともあります。
本来、五月人形はその子一人につきたった一つの「厄代わり」とするのが基本の考え方とされているため、お下がりは良くないという声もあります。
しかし、地域やご家庭の伝統によっては、素晴らしい工芸品として、あるいは家族の絆の象徴として、大切に受け継いでいくケースも実際にはあるんですね。
こうなると、もう「何歳まで」という枠を超えて、家族の歴史そのものになっていきます。

具体例4:お子さん本人の気持ちや成長に合わせて決めるケース

最後に、一番身近で自然な決め方として、お子さん本人の気持ちに寄り添って決めるという方法をご紹介します。

「もう飾らなくていいよ」という言葉も成長の証です

小学校の高学年や中学生くらいになると、お子さんによっては「お友達に見られるのが恥ずかしいから、もう鯉のぼりは出さないで」と言い出すことがあります。
親としては「せっかく毎年飾ってきたのに」と少し寂しく感じる瞬間かもしれませんが、実はこれも心の成長の立派な証なんですよね。
自立心が芽生え、周囲の目を気にするようになり、大人への階段を一つ登ったということなのです。
お子さんが興味を失ったり、恥ずかしがったりしたタイミングで、無理に飾るのをやめるというのも、お子さんを一人の人間として尊重する素晴らしい選択だと思います。

ご家族みんなで話し合って決めるのが一番自然な形ですね

「今年はどうする?鯉のぼり出す?」とお子さんに直接聞いてみるのも良いかもしれませんね。
お子さんが「出したい!」と言うなら一緒に飾れば良いですし、「もういいよ」と言うなら、その気持ちを受け止めてあげる。
ご家族のコミュニケーションの中で自然と卒業の時期が決まっていくのが、もっとも無理がなく、みんなが納得できる形なのではないでしょうか。

五月人形や鯉のぼりの飾り方と、お仕舞いにする時期のおさらいです

さて、ここまで五月人形や鯉のぼりを何歳まで飾るかについてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
年齢に決まりがないことがおわかりいただけたかと思いますが、ここで少し視点を変えて、毎年の「飾る時期」と「しまう時期」についての一般的なルールもおさらいしておきましょう。
毎年のお手入れをしっかりしておくことで、お子さんの大切なお守りを長持ちさせることができますよ。

いつからいつまで飾るのが一般的なのでしょうか

五月人形や鯉のぼりを飾り始める時期ですが、一般的には春のお彼岸明け(3月後半から4月中旬頃)が一つの目安とされています。
遅くとも、ゴールデンウィークを楽しむ風物詩として、4月の早いうちには飾っておきたいですね。
お節句の直前(5月4日など)に慌てて飾る「一夜飾り」は、縁起が良くないとされる風習もありますので、なるべくゆとりを持って準備をしてあげるのがおすすめです。

お片付けの時に気をつけたい、ちょっとしたポイント

端午の節句が終わった後のお片付けですが、いつまでも出しっぱなしにしておくのは良くないとされています。
目安としては、5月末から梅雨入り前(6月上旬)までにはお仕舞いにするのが良いでしょう。
特に気をつけていただきたいのが、お片付けをする日のお天気です。
五月人形は湿気をとても嫌いますので、雨の日ではなく、晴れて空気が乾燥している湿気の少ない日を選んで片付けるのが一番のポイントです。
また、人形の素材によっては防虫剤の化学反応で傷んでしまうことがあるため、取り扱い説明書を確認し、防虫剤を直接触れさせないよう気をつけたり、使わずに片付けることが推奨されている場合もあります。
お子さんを守ってくれた感謝の気持ちを込めながら、優しくほこりを払ってお片付けできると良いですね。

何歳まで飾るのか、その答えはご家族の中にあります

お節句の慣習は、お住まいの地域やご家庭の伝統によっても少しずつ異なっています。
最近の情報を見ても、この基本的な考え方が大きく変わることはありません。
大切なお守りとしての意味を重視し、ずっと大切にするのも正解。
ライフスタイルに合わせて、すっきりと卒業するのも正解です。
「絶対にこうしなければならない」というプレッシャーは手放して、ご家族にとって一番心地よい形を見つけてみてくださいね。

お子さんの健やかな成長を願う優しい気持ちは、ずっと変わりません

お子さんが大きくなるにつれて、「もう飾らなくてもいいのかな?」と迷ってしまうのは、それだけお子さんの成長を日々しっかりと見つめ、大切に想っている証拠ですよね。
私たち親は、子どもの成長を喜ばしく思うと同時に、ほんの少しの寂しさや戸惑いを感じてしまう生き物なのかもしれません。

五月人形や鯉のぼりを何歳まで飾るか。
その答えは、決して誰かから押し付けられるものではなく、ご家族の温かい対話の中から生まれてくるものです。
「今年は一緒に兜を出してみる?」とお子さんに声をかけてみるのも素敵ですし、ご夫婦で「彼も中学生になるから、外の鯉のぼりは今年で卒業にしようか」と話し合うのも良い思い出になります。

飾るのをやめたからといって、お子さんを想う気持ちが消えてしまうわけでは決してありません。
形のあるものを卒業しても、お子さんの健やかな成長と幸せを願う優しい祈りは、これから先もずっと、お子さんの心の一番近くで温かく見守り続けてくれるはずです。
どうか、迷う気持ちを抱えすぎず、ご家族の今に合った一番自然な形でお節句を迎えてくださいね。
今年のお祝いも、ご家族皆様にとって笑顔あふれる素晴らしい一日となりますように、心からお祈りしています。